【ServiceNow】CSA対策 〜移行とデータ連携〜

ServiceNowにはCSA(Certified System Administrator)という認定資格があります。

今回はその試験範囲の1つである「開発の概要」の中の「移行とデータ連携」について解説。

ServiceNowでは様々なカスタマイズを行う事ができます。

  • テーブルの作成
  • フォームの作成
  • フィールド追加

挙げだしたらキリがないですね。

これらの変更を、開発環境から本番環境など別のインスタンスに移行する時に使用するのが更新セット(Update Set)になります。

今回は更新セットがどのようなものかというのをご紹介します。

実際に出題された問題も記事内には盛り込んでいるので、CSA対策の一助になれば幸いです。

目次

更新セット(Update Set)

更新セットは、ServiceNowのあるインスタンスから別のインスタンスに移動可能なカスタマイズのグループといえます。

更新セットを使用することで一連の変更(テーブル作成、フィールド追加、フォームの作成など)を任意の名前を付けたグループとしてまとめて移動する事ができるようになります。

更新セットを使用する際の注意点

更新セットを使用する上ではいくつか注意しておくべきポイントがあります。

異なるインスタンス間での利用はNG

更新セットを使用してインスタンス間を移動させる場合は両方のインスタンスが同じである必要があります。

同一バージョン間の更新セット移動は可能
San diego(サンディエゴ)▶San diego(サンディエゴ)

異なるバージョン間の更新セット移動は不可
Rome (ローマ)▶San diego(サンディエゴ)

データは更新セットに含まれない

更新セットにはテーブルの構成情報などは含まれますが、データレコードの情報は含まれません。

例えば、「商品マスタ」というテーブルがあり、「単価」フィールドを追加したとします。

この「単価」フィールドは構成情報であるため、更新セットに含まれます。

それではこのテーブルに入った情報、

例えば、以下のようなレコードが合った場合、これらは更新セットには含まれないのです。

  • りんご:100円
  • バナナ:200円

これらのデータは更新セットとは別にExportして移行してあげる必要があります。

更新セットに「含まれるもの」と「含まれないもの」それぞれどのようなものであるかは抑えておきましょう。

更新セットで取得される情報

プロセスレコード

  • ビジネスルール
  • クライアントスクリプト
  • フィールド
  • フォーム
  • レポート定義
  • テーブル
  • ビュー
  • ロール
  • 公開されたワークフロー

ロールは更新セットの対象ですが、ユーザー・グループは対象外というのも注意が必要です。

また、公開されたワークフローも更新セットの対象となるので覚えておくと良いでしょう。

更新セットで取得されない情報

データレコード

  • 新規・変更データレコード
  • タスク
  • 変更されたCI
  • 新しいユーザー・グループ
  • スケジュール
  • スケジュール設定済みジョブ
  • ホームページ

ホームページは更新セットではなく手動で移行する事は可能です。更新セットでは取得されないというのは抑えておきましょう。

デフォルトの更新セットを使用しない

各アプリケーションに対して、デフォルト(Default)の更新セットが用意されています。

しかし、ServiceNowではこのデフォルトの更新セットを使用するのではなく更新セットを使用する場合、新規に名前付きの更新セットを作成して使用する事が推奨されています。

デフォルトの更新セットは使用しないようにしよう

更新セットは最大100レコードまで

更新セットの数が多くなると不具合などが発生したときにどの変更が原因なのかが特定しづらくなります。

そのため更新セットを最大でも100レコードに制限使用というのが推奨事項になります。

100レコード以上になるような変更があった場合は、更新セットを分けるなど工夫をしましょう。

更新セットは100レコードまでに抑えよう

Integration Hub (インテグレーション ハブ)

ServiceNowでは様々なサードパーティのサービスとデータ連携することが可能です。

  • Slack
  • SAP
  • ORACLE
    など

それぞれの部署ごとに部分最適化を目指し作成してきたシステムを連携することで、全体最適につなげるのがServiceNowの魅力のひとつであるため非常に重要な機能ですね。

スポークというものを使うことでスクリプティングなしでデータ連携を行うことが簡単にできます。

本ブログでは動的翻訳(Dynamic Translation)というものを紹介する中で以下の翻訳サービスと連携する方法を紹介しています。

  • Azure
  • GCP
  • IBM Cloud

まとめ

今回はServiceNowで使用できる「移行とデータ連携」について紹介しました。

『更新セット』は同一バージョンのインスタンス間でリリースを行うために使用するものでした。

ビジネスルールやテーブルなどプロセスレコードが対象でしたが、逆にデータレコードは更新セットの対象外でしたね。

『Integration Hub』についてはスポークを使うことでサードパーティのサービスとデータ連携できることを紹介しました。

もっと理解を深めるには

メケ

文字だけを見て学ぶよりも、実際にServiceNowの環境を触ってみるのが効果的です。

はじめくん

そんなこと言っても家では会社の環境にはアクセスできないよ〜

メケ

PDI(個人用開発インスタンス)を使用すれば、誰でもどこからでも無料で自分だけの環境を作ることができるんですよ。
以下の記事を参考にしてみて下さい。

はじめくん

これで、家でこっそりServiceNowのことを勉強して、会社で「できるやつ」って思われるかもね。

それぞれでどんな事ができるかはCSAの試験にも出題されます。

試験対策だけでなく、実際に使用する人や開発する人でもどんな事ができるかは知っておいて損はないかなと思います。

他のCSA対策の記事はこちらでまとめているので、よかったら是非見てやって下さい。
見ていただけると、とても喜びます😆

本記事に書かれていないものでこんな問題も出ていたよなどがあれば、コメント欄に記載頂くかお問い合わせフォームより連絡頂けると幸いです。

連絡いただけたものは随時加筆させていただこうと思います。

最後まで見て頂きありがとうございます。

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この記事を書いた人

IT業界で10年以上働くエンジニアです。

ServiceNowを通じて様々な事を学び、発信していきたいです。

■ServiceNow保有資格
 CSA(Certified System Administrator)
 CAD(Certified Application Developer)

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